『渾沌の恋人 北斎の波、芭蕉の興』(春秋社2022年4月19日刊)
刊行から数ヶ月、絶え間なく書評の栄に浴しています。心から厚くお礼申し上げます。
◎井上康明氏「郭公」主宰
『俳句』2022年8月号 「交響の祝祭」
豊潤にして自在な俳句評論である。
やすやすと境界を越えるスリリングな論考は、日本文化から中国文化へ、海を越えウィーンのクリムトへと、一編の躍動する絵巻を眼前にするかのようだ。俳句の新しい豊かな可能性が開かれ、深く力づけられる。
◎浅沼璞氏(俳人・連句人)
週刊読書人 2022年 8/5
「定説への叛逆」だが、しかし単なる「叛逆」ではなかった。芭蕉の杜国への留別吟〈白げしにはねもぐ蝶の形見哉〉を引き…、そこに芭蕉の恋句の真髄をみる。こうした連句と発句との区別なき批評は、俳ジャンルを超え、茶道・絵画・哲学などを往還する。そして歯に衣着せぬ「定説への叛逆」から新たな視点へと読者を誘う。
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