photo by 侑布子
2025年1月12日 樸句会特選句
ほそき手の床より賀状たのまるる
長倉尚世
長年にわたって毎年必ず出してきた年賀状を、今年もやめるわけにはいきません。生きている限りは、生きている証の一枚を大切なあの人に送りたいのです。「ほそき手」が差し出す手書きの賀状に、衰えた祖母の気持ちを痛いほど察する作者。胸に抱くようにしてポストに投函に行くやさしさが「賀状たのまるる」の連体形に伺えます。
(選・鑑賞 恩田侑布子)
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2025年1月12日 樸句会特選句
長倉尚世
長年にわたって毎年必ず出してきた年賀状を、今年もやめるわけにはいきません。生きている限りは、生きている証の一枚を大切なあの人に送りたいのです。「ほそき手」が差し出す手書きの賀状に、衰えた祖母の気持ちを痛いほど察する作者。胸に抱くようにしてポストに投函に行くやさしさが「賀状たのまるる」の連体形に伺えます。
(選・鑑賞 恩田侑布子)