あらき(樸)俳句会・おすすめの俳書 はじめの11冊
――あしたへの飛躍のために―― 推薦 恩田侑布子
1、『現代俳句ハンドブック』 雄山閣出版
飯田蛇笏や龍太をはじめ複数の項目を恩田も担当執筆しております。コンパクトながら現代俳句の基礎をオールラウンドに学べます。
2、『新版 20週俳句入門』 藤田湘子著 角川学芸ブックス
俳句入門書として定評あるロングセラー。実作のいろはを学びながら覚えるべき名句を覚えられる実用書。
3、『現代の俳句』平井昭敏編 講談社学術文庫
虚子から岸本尚毅まで百七人の近現代俳人のアンソロジー。この中から自分の好きな俳句や俳人にまず出会うこと。次に、俳句を愛誦句帳に書き写す作業がおすすめ。
4、『基本季語五〇〇選』山本健吉 講談社学術文庫
最初に買った自分の歳時記を良く引いてなじむことが一番。次に、この五〇〇の基本季語のくわしく豊かな解説を読んで、季語の心、日本の四時の美しさに敏感になりましょう。
5、『現代俳句歳時記』 飯田龍太 新潮選書
四季の秀作鑑賞も捨てがたいが、巻末の「句作のこころ」と題された五つの随筆はどれも俳句の本質を衝く名文。
6、『俳句とは何か』 山本健吉 角川ソフィア文庫
よきにつけ悪しきにつけ、現代俳論のスタンダードとなってきた本書を読まずして俳句は語れない。
7、『私自身のための俳句入門』 高橋睦郎 新潮選書
この本を読むと、恋の句が俳句にとっていかに大切なものかが、わかります。
8、『俳句遊想』 森澄雄 講談社学術文庫
生きることを通して俳句と真面目にとりくんだ人の思考の跡。現代の俳句を考える上でも示唆に富む書。
9、『俳句への道』高浜虚子 岩波文庫
虚子の客観写生や花鳥諷詠を直に知ることができる。箴言の宝庫。
10、『俳諧大要』 正岡子規 岩波文庫
「俳句は文学の一部なり。文学は美術の一部なり」という名高い宣言は俳句実作者の常に帰っていくべき原点。
11、『芭蕉百名言』 山下一海 角川ソフィア文庫
どこから読んでも面白くためになる読み切りの見開き二ページの編集。注意すべきは、芭蕉の百名言でかえって頭が固くなって気先を忘れてしまうこと。