「注目の句集・俳人」カテゴリーアーカイブ

樸俳句会は句会と名句鑑賞の二本立てになっております。ここでは句会ごとに恩田が作成した教材「注目の句集」「注目の俳人」をご紹介します。

石牟礼道子全句集 泣きなが原

泣きなが原

 等類がない俳句。それが石牟礼道子の俳句の最大の特徴である。現代俳人の句はどこか似通っていて、おうおうにして既視感につきまとわれる。一方、石牟礼の自前の感性と自前のことばは空恐ろしい。恐ろしいはずである。なぜなら、その自前は、個性などというものにもとづくのではなく、何万年とも「齢のわからない」精霊と風土を背負いこんだものであるのだから 。   「ふみはずす近代」 恩田侑布子   (『藍生』2019年2月号「石牟礼道子追悼特集」より)        ↓ クリックすると拡大します

黒田杏子俳句作品論

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俳誌『藍生』(黒田杏子主宰)2018年11月号に恩田侑布子が「黒田杏子俳句作品論」を寄稿しています。 主宰のご承諾をいただきここに転載させていただきます。 黒田先生ありがとうございます。          ↓ クリックすると拡大します

ポール・クローデル『百扇帖』恩田侑布子訳 33作品抄出

クローデル訳用写真 紅薔薇-1

「ポール・クローデル展記念シンポジウム」(2018年6月17日(日)神奈川近代文学館)で配布された恩田侑布子訳・ポール・クローデル『百扇帖』のレジュメを掲載いたします。 『百扇帖』百七十二篇の完訳をしてみました。その中から三十三篇をご紹介いたします。 翻訳はクローデルの原詩の熱く大きな息とうねりに身を任せるエロス的な体験でした。願ったのは、意味の直訳ではなく、日本語の詩歌として自立できるものであり、日本の風土と文化の伝統に根の生えた表現です。果たしてそれがどこまで達成できているでしょうか。お読みいただくお一人お一人の御胸に、ひとつでもぽおっと灯ることができれば嬉しく存じます。                  恩田侑布子       ↓ クリックすると拡大します            「今に生きる前衛としての古典―― 詩人大使クローデルの句集『百扇帖』をめぐって」   日 時 2018年6月17日(日)13時30分開演   会 場 神奈川近代文学館 展示館2階ホール  コーディネーター 芳賀徹  シンポジスト 夏石番矢 恩田侑布子 金子美都子

上野ちづこ『黄金郷』(1990年10月深夜叢書社刊)

20180506 黄金郷(前)

樸俳句会には、投句の合評と講評のあと、恩田侑布子が現俳壇から注目の句集を紹介し鑑賞する時間があります。 このページでは句会ごとに恩田が作成した教材「注目の句集」を紹介していきます。 2018年5月6日(日)の句会では、社会学者・フェミニストとして常に日本の論壇をリードしてきた上野千鶴子の「上野ちづこ処女復帰句集『 黄金郷(エルドラド)』」(1990年10月深夜叢書社刊)が取り上げられました。          ↑ (当日のレジュメ 画像をクリックすると拡大します)