
本書より「自分がこの世にいなかった、、、、、世界は、あんがい気持ちよかった。」という一文を引用され、『死が「わたし」という幻の解消だとしたら、人は「死ねばこの世になる」ということ。』と鷲田清一氏がご紹介して下さいました。厚くお礼申し上げます。
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『渾沌の恋人ラマン 北斎の波、芭蕉の興』(春秋社2022年4月19日刊) 多くの書評に浴しました。心から厚くお礼申し上げます。 ◎荒川洋治氏(現代詩作家)推薦! 帯文 詩歌の全貌を知るための視角と、新しい道筋を、鮮やかな絵巻のように描き出す。重点のすべてにふれてゆく、大きな書物だ。 ◎小池昌代氏(詩人) 日本経済新聞朝刊 5/21 「俳句に『詩』の奥義を求めて」 ともすれば、今一つ身に落ちてこない翻訳批評言語を駆使した文学批評の檻おりから、詩を、生きたまま、救い出してくれたような一冊だと思った。(中略) 著者の探究心は意外なものを次々手繰り寄せ、読者は知の渦に巻き込まれる。批評の根底には愛があった。言葉にすると平凡だが、それを感じさせる本に久しぶりに出会った。 ◎渡辺祐真氏(書評家) 毎日新聞夕刊 5/25 芭蕉や北斎を通し、(人を超えた)何かに思いを馳せる見事な芸術論である。…何よりも論を支えているのは、著者の祈りにも似た敬虔な気持ち、そして自己と他者、合理と非合理、彼岸と此岸といった対立を大胆に跨ぐ度量だ。 ◎三木卓氏(小説家) 静岡新聞 5/30 「日本文化の『興』と『切れ』」 一口でいうと、これは日本文化論であり、俳句論ということになるだろうが、しかしありきたりのものではない。…実力が噴き出している力作である。題名の「渾沌の恋人」とは、多文化のカオスから咲きつづけ、発展しつづけて来た日本の文学、文化への愛のあらわれだろう。 ◎福田若之氏(俳人) 「現代詩手帖」 6月号 「数寄屋の趣」 語り口の鮮やかさにも、その美意識がふんだんに感じられる一冊だ。 ☆松本健一先生の愛弟子、脇田康二郎さんから出版祝いの花束を頂きました。沖縄の空の香りをありがとうございます。 ※本書の詳細はこちらからどうぞ
慶祝!古田秀さん、第12回北斗賞準賞に輝く。 樸の古田秀さんが、若手俳人の登竜門・北斗賞(文學の森主催)の銀メダルを獲得されました。入会後1年10ヶ月の快挙です。選考委員の稲畑廣太郎氏・佐怒賀正美氏・日下野由季氏、本当にありがとうございます。秀さんは現在樸の編集委員を務め、仕事が忙しい中でも句会参加を心がけておられます。当初から真摯な俳句への情熱と、独特の感性に頼もしいものを感得してまいりました。努力の結果に樸一同惜しみない祝福を捧げます。 古田秀に続く有為の若者よ、樸に来たれ! (恩田侑布子) 古田秀 北斗賞準賞受賞作百五十句より 雨の函 (恩田侑布子抄出二十五句) 照りかへす一円玉や夏燕 おとうとはひかりに慣れず沙羅の花 臍昏し桜桃の種うづめたき 質問に答へぬ大人罌粟坊主 マリーゴールド笑つてをれば殴られず 煮びたしのやうに母をり釣忍 まつろはぬ漁火ひとつ夏の月 鬼灯の外側にゐて雨宿り 明細に御花代あり鰯雲 蟋蟀や正しく繋ぐガスボンベ 擁きませう何も実らぬ月下の木 洋梨の傷かぐはしきワンルーム マネキンの顔に穴なしそぞろ寒 頓服の甘み水鳥みづを蹴る 土曜日はおほかた待たされて嚏 まだ指を知らぬ指輪よ花ひひらぎ 国境のどちらにも雪フェンス雪 ししむらを水の貫く淑気かな 一駅を歩幅合はせて悴みぬ 剃刀に寄せらるる泡彼岸過 ゴンドラは雨の函なり山ざくら 花の夜を一輌列車ひかり過ぐ 藻の花や飛び石に人すれ違ふ ベニヤ板一枚が橋水芭蕉 水の湧くちからに跣押されけり