恩田侑布子編『久保田万太郎俳句集』コーナー

恩田侑布子編『久保田万太郎俳句集』が2021年9月15日に岩波文庫から刊行されました。
早くも12月三刷り決定!御礼申し上げます。
お近くの書店や、Amazonなどネット書店で購入できます。
 
新しい久保田万太郎像を立ち上げるために微力を注ぎました。 
ご高覧いただければ幸甚です。      恩田侑布子
久保田万太郎俳句集
      ※ 書籍の詳細はこちらからどうぞ 
 

Amazonのレビューはこちらから読むことができます 
 

========================================= 

静岡新聞に掲載されました。(2021年10月5日)

記事はこちらです。 

 
======================================== 
 
毎日新聞全国版朝刊の書評に取り上げられました。
(2021年10月9日)
【今週の本棚】 書評家は荒川洋治さんです。

 《典型的な経験を映し出すことば》

こちらから書評欄の電子版が読めます。(有料記事) 
 
 
======================================== 
 
読売新聞全国版朝刊の書評欄に取り上げられました。
(2021年10月17日)


20211017 読売新聞書評欄-1-1
         ↑ クリックすると拡大します   
 

========================================= 

矢島渚男氏に、「久保田万太郎俳句集」と恩田侑布子の解説文を、主宰誌「梟」にてご高評頂きました。

(やじま なぎさお 1935年上田市生まれ。句集「百済野」で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。句集「冬青集」で蛇笏賞受賞。読売新聞俳壇選者)

IMG_0748
 

IMG_0753
         ↑ クリックすると拡大します 

========================================= 
  
兵庫県在住のS.S様に、ブログ「思泳雑記」で、恩田侑布子編『久保田万太郎俳句集』をご紹介いただきました。
万太郎句と恩田解説に、素晴らしい橋が架かりました。
圧巻の万太郎”俳句小説”ダイジェストになっています。

その一節をご紹介します。

ここに掲げた75句のうちに<四月馬鹿ものおもふことにつみありや 110>があります。「もの思う」人である久保田万太郎の俳句とは、その時々に外部からうけた刺激を自らの「もの思う」心という濾過器を通してことばとなったものでしょう。その濾過機である心(心というより全身という方がふさわしいのかもしれません)の動きを、万太郎は律義に愚直に感じとり、必ずと言っていいほど、俳句の「余情」としてその時々の心模様、心境(「いうにいえぬ心奥の独白」)をこめています。だからこそ、それが集成されると万太郎の心の旅路、恩田さんの言う゛いのち゛の旅路となって現出するということではないかと、私は理解したいと思っています。

全文(上・下)はこちらです。どうぞご高覧ください。

  「俳句小説」を読む (上) 
   
  「俳句小説」を読む (下) 

========================================= 

堤保徳様からご感想を頂戴しました

  恩田侑布子編『久保田万太郎俳句集』を読んで 
  
 『久保田万太郎俳句集』の「解説~やつしの美の大家 久保田万太郎」を読んで、恩田さんの深い分析と洞察に、実作者として珠玉を賜った思いです。
 それは、思いもよらないフレッシュなことばによるものだったからです。印象が半端ではありませんでした。
 「けはいの文学」「青春性を湛えた歌人的パトス」「つのだてない批評精神」「生絹の肌合い」「やまとことばの絖のようなしらべ」「一句ずつが余情ゆたかな噴井」「いのちの一筆書き」等々、一つ一つが警策、箴言の響きです。
 そして、豊富な具体例と共に説かれる「目線も腰も低めるやつしの美」については、人が生きるという意味を改めてしみじみと考えさせてくれました。いまだに長い余韻に浸っております。御書に出会えたことを心より感謝いたします。
 
========================================= 

鈴置昌裕様がご感想をお寄せくださいました
 
 8月下旬の句会の兼題は芙蓉。写生のために、ご近所の園芸愛好家を訪ね、酔芙蓉をじっくりと拝見させていただき、お土産にその苗木まで頂戴しました。
 ご母堂様が俳句をされていたというお話を伺っていたので、先日のお礼と、植物の兼題が出た際のご教授のお願いに、最近刊の恩田侑布子編『久保田万太郎俳句集』(岩波文庫)をお持ちしました。
 このご主人、朝顔研究では一目も二目も置かれている方で、「いま来年の夏に向けて大輪朝顔の種作りをしているところです。ちょっとしたコツが必要でしてね」と顔を綻ばせていらっしゃいました。
 帰宅後、万太郎は朝顔の季語でどんな句を作っているのだろうと、季語索引(これが、俳句の初心者にはなかなかの重宝)を見ると、7つの句番号が記されていました。
 そのなかから解説では、709番の<あさがほのはつのつぼみや原爆忌>が取り上げられ、「庭の初ものの莟に、原爆に溶けた少女のいのちがふっと重なり、思わず目を瞑ります」とあります。まさに万太郎の「つのだてない批評精神」を彷彿とさせる句だと思います。
 『句集』には、こうした重い句もあれば艶っぽい小唄もありで、どの頁から入っても、それぞれの味わいを自分なりに楽しむことのできる一冊になっています。

========================================= 

前島裕子様がご感想をお寄せくださいました

  久保田万太郎俳句集-恩田侑布子編-
                を読んで

 
 そこはかとなく心に沁みる句が並ぶなかで歌舞伎に少々興味のある私は、それに関する句が気になった。
 劇作家の万太郎だから、役者に直接会うことができ肌で感じた挨拶句、襲名、追悼、前の歌舞伎座(今のは平成二十五年開場)の再建、などなど。約三十句。
 セピア色の写真、テレビの白黒の映像でしか見ることのできない役者、九世海老蔵の光源氏がカラーとなって蘇る。何かうれしくなってきました。
 万太郎の八千百余句から先生が精選した九百二句。その中の約三十句の歌舞伎の句から発し先生の言う『生絹の肌合い。やまとことばの絖のようなしらべの句群は精緻な芸に裏打ちされた自然そのもの』をしっかり自分のものとなるようこの句集を精読したいと思います。
                  前島裕子
 
========================================= 
 

川面忠男様による
『久保田万太郎俳句集』読書ノート(全六回)はこちらです。
          

 

代表・恩田侑布子。ZOOM会議にて原則第1・第3日曜の13:30-16:30に開催。