『17音の青春 2023』(角川書店 2023・4・10)が発売されました。 第25回目の全国高校生俳句大賞は例年にも増して秀作揃いです。 夏こそ、31,000句から選ばれた若さのパンチを浴びてください。 ことのほか心打たれた10句をご紹介します。(恩田侑布子) 実るなと掴む乳房や春嵐 旭丘高校3年・渡邉美愛 向日葵の群ゆれてゐる忌中かな 徳山高校2年・大迫悠真 二ページで終わる戦争鰯雲 松山東高校3年・宇都宮駿介 炎帝の弾丸スロー走者刺す 西日本短期大学附属高校3年・早川彰太郎 雲泥が交わる干潟ここにあり 神奈川大学附属高校2年・里見直哉 やはらかき泡ほど苦し髪洗ふ 立教池袋高校2年 辻村幸多 夕凪やズボンをめくる手の血筋 慶應義塾湘南藤沢高校3年・魚池妃夏 竜淵に潜み列車は鉄橋へ 横浜翠嵐高校3年・齋藤妃樂 風船の日ごとに色の濃くなりぬ 興南高校3年・安和音南 文字と文字は塊になる夜焚火に 海城高校3年・尾崎寛太
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角川『俳句』3月号に樸がフィーチャーされております!
角川『俳句』3月号、お読みになりましたか。樸が大きく取り上げられています。 まず、「句集フォーカス」として代表・恩田侑布子の第五句集『はだかむし』が、8ページにわたって特集されました。恩田のエッセイと自選20句に加え、国際日本文化研究センター名誉教授で仏教学者の末木文美士氏による句集鑑賞「恩田侑布子を読む」が掲載されています。末木氏は「いざ、蓬莱山へ!ー恩田侑布子句集『はだかむし』に寄せて」と題し、最新の恩田論とも言うべき素晴らしい鑑賞文を寄せてくださいました。また、行方克巳、小川軽舟、松村由利子の各氏ら俳句・短歌界の7人が、『はだかむし』の濃密な「一句鑑賞」を寄稿。たいへん読み応えのある特集になっています。 そして、樸の会員である田中泥炭(第6回芝不器男俳句新人賞受賞)、古田秀(全国俳誌協会第4回新人賞受賞)の2人の新作7句が、「俳人スポットライト」コーナーに掲載されました。このコーナー掲載の俳人は4人。うち半分が樸のメンバー、という快挙です。 さらに、201ページには「樸」初の雑誌広告も掲載されています。新しいお仲間を一同お待ちしています。 歌舞伎でいえば「こいつは春から縁起がいいわい」。角川『俳句』編集部様の引き立てに感謝するとともに、春からの樸の新たな飛躍に繋げたいものです。