石牟礼道子全句集 泣きなが原

泣きなが原
                               photo by 侑布子

 等類がない俳句。それが石牟礼道子の俳句の最大の特徴である。現代俳人の句はどこか似通っていて、おうおうにして既視感につきまとわれる。一方、石牟礼の自前の感性と自前のことばは空恐ろしい。恐ろしいはずである。なぜなら、その自前は、個性などというものにもとづくのではなく、何万年とも「齢のわからない」精霊と風土を背負いこんだものであるのだから 。

  「ふみはずす近代」 恩田侑布子
  (『藍生』2019年2月号「石牟礼道子追悼特集」より)

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20191202注目句集『石牟礼道子全句集 泣きなが原』-1


20191202注目句集『石牟礼道子全句集 泣きなが原』-2

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