あらき歳時記 新樹

めくるめく
           

photo by 侑布子

 

2021年5月9日 樸句会特選句

 


  めくるめく十七文字新樹光 
                       前島裕子

  俳句を学ぶよろこびがあふれています。前回樸俳句会で紹介した阿波野青畝の名句〈手帖みな十七字詩や囀れり〉の句を換骨奪胎し、自分自身にひきつけて詠んでいます。わずか十七文字にすぎない俳句なのに、探求をはじめると、奥へ奥へと興味が広がり、めくるめく思いがします。俳句も自分もまるで新樹のように感じられます。新樹の枝枝のひかりを仰いだ感動がまっすぐにわが句づくりの日々に重なり、まばゆいばかり。みごとな俳句賛歌です。
        (選 ・鑑賞   恩田侑布子)

 

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